- 投資は気になっているけど何から手を付けていいか分からない
- 資産運用はお金に余裕のある人がやることでしょ?
- 株はギャンブルみたいなものって聞くので損しそうでなんだか怖い
- 自由に使えるお金が少ないので、投資なんてできないよ!
実はこの記事で紹介する内容を理解すれば、このような不安や思い込みは解消されます!
なぜなら私も以前は「知らないが故の不安」「怪しいものに手を出したくない」という防御感があったのですが、これらを理解することにより「どうしてもっと早く資産運用を始めなかったのか」と後悔したくらいです。
この記事では、
- 投資の基礎知識
- どのくらいのお金を投資に回せば良いのか
- 金融商品の選び方
- 分散投資でリスクを分散させる方法
をご紹介いたします!
投資の基礎知識

大きな資金の準備がなくてもOK
投資を始めるには、かなりまとまった資金が必要ではないかと思っている人も多いようですが、少額から始められる「投資信託」のような商品もあります。
商品によっては数百円や数千円から始めることができます。
ご自身の投資したい商品や投資スタイルによって必要な資金は異なりますが、逆に言えば投資に回せる資金に合わせて商品を選択することも可能ということです。
投資はギャンブルではない!
よく投資とギャンブルを混同される人がいますが、投資とギャンブルは明らかに異なります。
ギャンブルとは「娯楽」なので経済活動とは連動しません。負けてしまえば「ゼロ」になるケースもあります。
投資は知識を身に付けてリスクヘッジをきちんと行えば、順調に増やすことも可能です。
日経平均の値上がり率を見ても、2017年初~2020年末の4年間で141%の上昇となっています。
投資は当面使う予定がないお金で行うのが基本
手元にあるお金の使い道は大きく3つに分けることができます。
- 日々の生活に必要なお金(食費、光熱費など)
- 近く使い道が決まっているお金(車の購入、住宅購入の頭金など)
- 当面使う予定がないお金(10年後、20年後や老後の生活に必要なお金)
この中で、投資に回すお金は3つめの「当面使う予定がないお金」です。

生活費や使い道が決まっているお金をつぎ込んで大儲けしようなどど考えないよう、堅実に行きましょう。
投資の意義
資産運用にはお金を増やす目的のほか、経済成長を支えるという意義があります。
企業を支え応援し社会貢献に繋がる。欧米ではお金を増やすだけでなく、「どれだけ社会に貢献できるか」を重視する機関投資家も増えているそうです。
金融商品の特徴
金融商品には3つの特徴があります。
- 安全性:元本や利子の支払いが保証されているかどうか
- 収益性:どのくらいの収益の大きさが期待できるか
- 流動性:必要な時にすぐに換金できるかどうか
これら3つのポイントに着目し、次に紹介する金融商品の特徴を見ていきましょう。
3つすべてが高水準の商品は存在しません。
「安全確実元本保証で高利回り」のような謳い文句は詐欺ですのでご注意ください!
投資で押さえておきたい金融商品の選び方
一口に投資と言っても、投資対象の金融商品は多岐に渡ります。
金融商品によってその魅力やリスクは大きく異なります。
代表的な金融商品の特徴を見ていきましょう。
預貯金
銀行などの金融機関にお金を預けること。
- 預け先の金融機関による元本保証(元本1,000万円とその利息まで)がある
- 預貯金をしている間は定期的に利子を受け取ることができる
- いつでも引き出すことが可能
- 元本保証は1,000万円とその利息までなので、それを超えた分の金額は保証されない
- この先インフレが大幅に進行してしまった場合、現金の資産価値が目減りする可能性がある(インフレリスク)
安全性◎:元本保証(元本1,000万円とその利息まで)があります。
収益性△:定期的に利子を受け取れますが、近年は低金利の為収益性は非常に低いです。
流動性◎:ATMなどを通じでいつでも自由に換金することができます。

元本を減らしたくない人向けですが、ほとんど増えないところが残念。
運用しないお金を入れておきましょう。
債権
国や会社などが発行している借用証書のようなもの。
満期時に受け取れる金額や、利子の金額などの条件があらかじめ決められています。
- 満額時に元本(またはあらかじめ約束した金額)が受け取れる
- 保有している間は定期的に利子を受け取ることができる
- 個人向け国債は1万円から購入可能
- 満期を迎えなくても途中で売却することが可能
- 満期前に売却する場合、価格が下がることもある(価格変動リスク)
- 発行体の財政難・経営不振などにより債務不履行が起こる可能性がある(信用リスク)
安全性〇:一般的に国が発行する国債であれば、安全性はかなり高くなります。
収益性〇:預貯金よりは利率が高いですが、近年は低金利のため収益性はあまり高くありません。
流動性△:個人向け国債など「1年中途換金不可」などの条件が付いている場合があるため、購入時に注意が必要です。また、途中で売却する場合には元本割れするケースもあります。

最近は個人向け国債よりもネット銀行の普通預金の方が利率が高いというケースも見られます。
社債などは利回りの良いものが発行される場合もありますが、人気商品は即完売となりますので日ごろからチェックしておくことが重要です。
株式
会社が発行している「株式」を買って保有・売却して収益を得る投資方法。
- 買ったときよりも高く売れると「譲渡益」が得られる(キャピタル・ゲイン)
- 会社が得た利益を株主に還元する「配当金」が受け取れる(インカム・ゲイン)
- 会社の製品やサービスが受けられる「株主優待」が設定されている銘柄もある
- 自分が応援したい企業に投資できる
- 投資した会社が破綻し、株式が紙切れになる場合もある(信用リスク)
- 買ったときよりも株価が値下がりする場合もある(価格変動リスク)
安全性△:投資した会社が破綻する可能性があります。
収益性◎:キャピタルゲインを狙った短期的な売買の場合は、高い収益性が見込めます。配当金や株主優待狙いの長期投資の場合、収益性は少し低めになります。
流動性〇:債権などと比べると、換金しやすいです。

株式投資は『株主優待を狙いたい』や『好きな企業を応援したい』という場合にオススメです。
特に株主優待は人気ですが、多くの銘柄が100株以上保有が条件となりますのでまとまった金額の投資が必要です。
投資信託
資産運用の専門家がいろいろな金融商品を組み合わせて作るパッケージ商品になります。
株式や債権、不動産などの組み合わせによって、安全性や収益性はさまざまです。
- 投資の専門家が運用してくれる
- 少額で投資が可能
- 毎月決まった額で買い付ける「積み立て投資」なら数百円や数千円で購入できる商品もある
- 専門家が分散投資をしてくれる仕組みなので、リスクの軽減につながる
- 投資信託に組み入れられている株式や債券の発行元が破綻する場合もある(信用リスク)
- 投資信託に組み入れられている株式や債権が、買ったときよりも株価が値下がりする場合もある(価格変動リスク)
- 為替レートの変動によって、投資信託の値段が上下する場合がある(為替変動リスク)
安全性△~〇:一般的に安全性は「株式より高く、債権より低め」と言われています。
収益性〇~◎:一般的に収益性は「株式より低く、債権より高め」と言われています。
流動性〇:多くの投資信託は申し込み後4~5営業日で支払われますが、商品によりけりな為購入時に確認が必要です。
株や債権ではなく不動産に投資する投資信託『不動産投資信託(REIT)』や、株式のような感覚で売買できる『上場投資信託(ETF)』などの商品も人気が高いです。

投資信託は『地道にコツコツ派』『ほったらかし派』の人にピッタリ。
少額を積み立てていき、長い期間で専門家に運用してもらうイメージです。
分散投資でリスクを低減しよう!
投資の世界には「1つのカゴに卵を盛るな」という有名な格言があります。

これは、1つのカゴに卵を全部入れておくと、カゴを落とした時に卵が全部割れてしまうため、事前に複数のカゴに分けておくことで、被害を最小限に抑えようという考え方です。
投資に置き換えると「株式だけ」「不動産だけ」と決めてしまうよりも、複数の性質の異なる金融商品に分散した方がリスクを抑えることができます。
主な投資の分散方法は3つです。順番に見ていきましょう。
資産の分散
特徴の異なる複数の金融商品を組み合わせて投資することを言います。
例えば異なる値動きをする株式と債権を組み合わせて保有し、お互いのマイナスをカバーし合うことにより、リスクを分散するといった方法です。
同じように「国内企業に投資したい!」という場合にも、例えば製造業の株式と不動産会社の株式、輸出企業の株式の組み合わせにするなど、異なる複数の業種を組み合わせて分散投資することをおすすめします。
金融商品の組み合わせを「ポートフォリオ」と言います。
安全性や収益性を自分の価値観と照らし合わせながら構築する「ポートフォリオ」は千差万別です。
地域の分散
複数の地域や通貨を組み合わせて投資することを言います。
今や投資対象は世界に広がっています。日本の景気が悪い時でも、世界には景気の良い国もあります。
為替相場の動向によって収益の増減に作用することもあります。
さまざまな国・地域の株式、債権などへの分散投資によってリスクを分散することが出来ます。
時間の分散
投資のタイミングを何度かに分けることを言います。
すべてを一度に購入すると、高値の時に購入してしまった場合などに、損失が大きくなる可能性が高まります。購入するタイミングを複数回に分けることで、購入価格を平均化させることができます。
この「時間分散」を体現できるのが、投資信託の積み立て投信です。なかでもドル・コスト平均法は初心者にもおすすめです。

「若いうちから始めよう!」と言われるのはこの時間分散の効果が非常に大きいからです。
一定期間ごとに、一定金額で、同じ投資対象を買い付ける投資方法です。例えば10万円を投資に回そうと思った時に、一度に購入するのではなく「毎月1万円ずつ10回に分けて購入」という具合に、複数回に分けて投資することが、これにあたります。
投資信託の値段が安い時にはたくさん、高い時には少しの口数を購入することになり、積立期間が長くなれば平均購入価格を低く抑えることが出来ます。
自身のリスク許容度を考える
投資に際しては、自身がどの程度リスクを引き受けられるかの『リスク許容度』を念頭に置いて進めることが重要です。
リスクを取りすぎて日々の生活費まで失ってしまったり、株価の変動で精神的に追い詰められたりすることのないように十分注意しましょう。
どの程度の値下がりならどのくらいの期間耐えられるか、逆に高値の時はどうしても欲が出てしまうので、引き際を見極めることも重要なポイントになります。

例えば株式の場合、あらかじめ『何パーセント上がったら売る』や『〇〇円を超えたら売る』というラインを決めておきましょう。
まとめ
今回は資産運用の基礎を解説しました。
- 資産運用は、選ぶ商品によって数百円・数千円から始められる。
- 投資に回すのは「当面使う予定がないお金」
- 金融商品には「安全性」「収益性」「流動性」の3つの特徴がある。
- それぞれの金融商品の「魅力」と「リスク」を十分に理解し、3つの特徴をふまえた上で投資対象を検討する。
- 3つの分散投資でリスクを低減させる。
- 自身のリスク許容度を考え、自身に合った方法で資産運用を心掛ける。
投資が「怖い」と思ってしまうのは「よく分からないから」「難しそうだから」という理由が多いです。実際に私もそうでした。しかし金融商品ごとのリスクがしっかり理解できていれば怖くありません。
預貯金ではなかなかお金が増えない時代、少額からでも始められる資産運用で、リスクと上手に付き合って将来への備えを始めてみてはいかがでしょうか。